TEMBEA

「長く愛用するために」

2020年ももうすぐ終わり。NOTESも今年最後の回となりました。さて最後のテーマは? 年末らしく今年の汚れは今年のうちにさっぱり落としておきたい人へ。バッグの洗濯とお手入れ方法についてまとめてみました。アイテムによって、お手入れの仕方が違うので代表的なアイテムを取り上げてご紹介します。以下、参考にしていただけたらと思います。

「CANVASの洗濯について」
 手洗いがおすすめです。ぬるま湯で優しく押し洗いする程度。汚れがひどい時は中性洗剤を水で薄め、汚れた部分に直接かけてブラシで擦って落とします。手洗い用の固形石鹸もおすすめ。強く擦りすぎると生地ダメージの原因になるので、注意してください。また漂白剤は使わないでください。汚れが落ちたら、水でよく濯いでください。(洗濯桶の水を2−3回入れ替えて、しっかりと濯ぐ。)脱水は、洗濯ネットに入れて1分程度がおすすめです。長時間回してしまうとシワが付き、伸びにくくなってしまいます。色の劣化が気になる場合は、日陰干しで乾燥させてください。

○保存方法
できるだけ風通しの良いところで保管。防水スプレーは、水をはじく効果はもちろん、汚れを付きにくくする効果もあるので洗濯後に吹きかけておくのがおすすめです。

○色落ちの可能性があるカラー(注意点)
ネイビー、ブラック、レッドなどバッグ本体に色がついているカラーは色落ちしやすいです。普段使いでは色落ちの心配はありませんが、水に濡れると色落ちしますので、洗濯の際はお気をつけください。洗濯前に目立ちにくい場所を濡らした部分に軽く生地を押し当て色落ちしているか確認してください。

○LOGOシリーズのレザー部分(注意点)
持ち手やショルダー部分がレザーの場合は、バッグ丸ごと水洗いができません。キャンバス部分を固く絞ったタオルなどで拭いて汚れを落とすようにしてください。


「LEATHERアイテムのお手入れについて」
—SHRINK LEATHERの場合。
使用頻度が高い時にはお手入れは特に必要はありません。使用することによって、自然と保湿効果が高まり革を柔らかく揉む効果が出てきます。雨に濡れた場合は、タオルなどで乾拭きをして陰干ししてください。
—WAX VELORの場合。
ワックスを染み込ませているので、汚れや水は通常の革よりは付きにくいですが、撥水加工ではありません。特にお手入れの必要はありませんが、雨に濡れた場合は、タオルなどで乾拭きをして陰干しして下さい。

○保存方法
—SHRINK LEATHERの場合。
長く保管する場合は、保湿クリームを塗って不織布等の通気性の良い袋に入れて保管してください。
—WAX VELORの場合。
ワックスベロアはもともとワックスを染み込ませているアイテムです。暖かいところではワックスが溶けて柔らかくなり、寒くなると固くなるという性質があります。長く放置しているとその繰り返しにより、白い斑点のようなもの(ワックスの小さい塊)が浮き出てきてしまうことがあります。もし白い斑点が出た場合には、スウェード専用のブラシをかけてください。基本は、長い間置いておかずに使っていただくことが一番です。定期的に使用していれば、このような現象は起こりにくくなります。

「BOAアイテムのお手入れについて」
 ひどく汚れた場合は、少量の中性洗剤を水に薄めたものをタオルに付け、固く絞った後に汚れた箇所を叩くように汚れを落としてください。その後は、陰干しで乾かしてください。水に浸けると硬くなったり、収縮してしまいます。濯ぎができませんので、洗剤が残ってしまうことを懸念される場合は洗剤を入れずにタオルなどで軽く拭く程度にしてください。汚れを取る際、生地を擦ると痛みますのでご注意ください。またブラッシングは、だまの加工を伸ばしてしまう原因になるのでしないでください。もともとウールには、汚れが付きにくかったり、防臭効果があります。匂いなどが付いた際や、しばらく収納する時は陰干しをするとよいそうです。

ここまで洗濯とお手入れ方法について触れました。長く愛用するためのメンテナンスをバッグに施してあげてもらえるといいなと思います。最後に、ウィルス対策として使用する機会が増えたアルコールスプレーやジェルはキャンバスや革製品に掛かると変色やシミの原因になります。除菌シートで汚れを拭くのも同じく要注意。その場合は修復が難しいのでくれぐれもお気をつけください。

1日も早く今の世界が安全になり、少しずつでも楽しい日々がみなさんに戻って来ることを願っています。
With best wishes for Christmas and a happy new year.

Edit & text:Chieko Koga(MOKA STORE)
Illustrator:Miku Shiraishi(TORSO)