TEMBEA

EVENT

「STUDIO PREPA展」

グラス一つで気分が変わる。そこに流れる空気や雰囲気さえも変わっていく。家でのお茶やお酒の時間が増える中、追求したくなったのがすてきなグラスでその時間を楽しむこと。たかがグラス、されどグラス。グラス一つで気分は確実に変わります。グラスに飲み物を注いだその美しい佇まいを前にすると、何を入れるかと同じくらい、何に入れるかということが大切で、日常にささやかながらも楽しみをもたらしてくれることを知ります。絶妙に美しい色のせいか、ガラスなのにどこか柔らかさを感じるようなその質感のせいか。カランコロンときれいな音色を立てる手に伝わる快音か。何かを飲む時に、グラスも愛でながら時間を過ごすというのは、とてもいいひと時だなと思います。美しいガラスというのはずっと見ていられる不思議な魅力があります。それを教えてくれたのが『スタジオプレパ』のタンブラーです。長野県に工房を構える平勝久・瑞穂ご夫妻が手掛ける吹きガラス。デザインから製作まですべての行程をお2人だけで行っているそうです。ガラスを始めてからずっと宙吹きの技法を用いている平さん。3000年前から伝わる基本的な手法や道具も変わらないプリミティブな手法ゆえ、作りたい形を追求できる面白さがあるとのこと。そんな平さんの優れたグラスブローイング技術をもって生み出される、いたってシンプルな作風は物の形、機能、素材感をすなおに表した器だそうで、例えばマストプロダクトでは切り捨てられたり表現されなかったりする「少しだけ気を遣った、ちょっとだけこだわった」という繊細なディテールへの追求を大切にされているそうです。 それを具現化しているのが、このタンブラー。特長的な底中央の凸部分は、宙吹きでタンブラーを作る際に生まれるもの。その形状から飲料を注ぐとふわりと香り立ち、日本酒やウィスキー、冷茶を入れた時によりおいしく感じられるそうです。これが香りを楽しめる最適な形だと教えていただきました。また、少し裏が凹んでいることでテーブルに置いた時に安定し、水滴が付きにくいという利点も。右のタンブラーは新作で、左の円柱形の「Voda」に比べて肉厚で直径が大きく気泡が入っているのが特長です。直径が大きい理由は、口に当てた時に鼻が入ることで香りが広がる工夫が施されています。今回のタンブラーは軽いイメージで作っていて透明(ごくごく淡い水色)で統一したそうです。そんなタンブラーをはじめ『テンベア京都』をイメージして作ってもらったという様々なアイテムを揃えた「スタジオプレパ展」が明日6月26日から開催されます。タンブラーとともに多くの支持を集めている、貝に似た形から命名されたシェルボウルはグリーン、アンバー、ブルーの3色展開で、柔らかな曲線美と繊細なカラーリングが魅力です。ほか、カラフェやペンダントライト、コースター、ブックエンド、ペーパーウェイトなど唯一無二な美しいガラスの世界と出合えます。
STUDIO PREPA展
2021年6月26日〜7月11日までテンベア京都で開催。
※水曜定休のため6月30日と7月7日はお休みします。

STUDIO PREPA
長野県で平勝久・瑞穂ご夫妻が営む吹きガラス工房。20歳から渡米し彫刻を学ぶ。帰国後は東京ガラス工芸研究所でガラス制作を学び、1999年吹きガラス工房「スタジオプレパ」を設立。デザインから製作まですべて2人で作業を行う。使いやすさと美しさを備えたグラスウェアー、オブジェクトなどが注目を集めている。http://prepa.jp

Tumbler
Voda(Clear Straight)
Shell Bowl L
Shell Bowl S
Carafe
Pendant Light
Drip Plate S
Drip Plate L

PHOTO,EDIT&TEXT:Chieko Koga(MOKA STORE)